留学カウンセラーが教える留学保険選びの8つのポイント

留学・ワーキングホリデーにこれから行かれる方へ

これから海外留学やワーキングホリデーに行こうという方は準備や事前調べで慌ただしくしていることでしょう。
今回はその中でも海外留学保険(ワーキングホリデー保険)について、海外留学カウンセラーの仕事をしてきた私が感じる留学保険の選び方の8つのポイントをまとめてみました。

「保険会社ならどこに加入しても同じで、適当に選んでおけばいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、これだけは知っておいてもらいたいものを中心に書き上げました。


海外留学保険選びの8つのポイントとは

(1)保険は必ず出発前に加入しておくこと(海外からは加入できない)
(2)申し込み手続きは早めに済ませておくこと
(3)補償内容はどのくらい必要なのか
(4)価格比較をしておこう
(5)留学期間にあわせて保険選びを。1年以上は延長。
(6)保険は歯科保障を付いているものが良い
(7)クレジットカード付帯保険は使えるのか?
(8)留学保険のバラ掛け(フリープラン)はもう販売されていない。

以下、各項目の詳細を見ていきましょう。

(1)保険は必ず出発前に加入しておくこと(海外からは加入できない)

海外留学保険(もしくはワーキングホリデー保険)は必ず出発前に国内から申し込みましょう。海外現地に到着してからでは日本の保険会社に申し込みすることができません。

「現地についてから保険会社を探そう」と考えている方もいるかもしれませんが、現地生活に慣れてないうちは現地保険会社で加入するのはやめたほうが良いと思います。
というのも現地保険会社の場合、やりとりをする言葉はすべて現地語(ほとんどが英語)です。
仮に申し込み手続きをうまく済ませることが出来たとしても、いざ病気になったり事故にあってしまったときに現地語で保険会社と交渉手続きをするのは難易度が相当高いです。
それであれば、24時間の日本語通訳サービスがついている日本国内の保険会社で加入していったほうがずっと安心でしょう。

この24時間通訳サービスは国内保険会社であれば今どき大体付帯されています。必ず日本にいるうちに海外留学保険の申し込み手続きを済ませておきましょう。

(2)留学保険は早めに申し込むこと

ネットで申し込みをする場合は即日(出発前日)で申し込みができますが、郵送で申し込みする場合は手続き完了までに2週間前後かかります。
保険会社・保険代理店によっては更にかかることもありますし、留学先や期間、健康状態によっては保険加入を断られるケースもありますから、出来れば1か月くらいの余裕をもって早めに申し込みを済ませておきましょう。

(3)補償内容はどのくらい必要か

補償内容については基本的に保険会社が用意しているセットプランを選んでおけば問題ないでしょう。

ちなみにネットで加入できる保険と、郵送で加入する保険では、微妙に補償内容が違っていることがあります。 例えば歯科治療保障などの細かいオプションは郵送加入でのみ付帯できることが多く、希望の補償がそっちにある場合は郵送で手続きをしましょう。

(4)価格比較をしておこう

海外留学保険は保険会社によって料金が結構異なってきます。 留学期間が短期であればそれほどの違いはないのですが、留学期間が1年以上になると数万円の違いが出てきます。

有名どころの保険会社だけでも良いので、料金比較をしてから加入する保険を決めるようにすると保険代金の節約にもつながります。

(5)留学期間にあわせて保険選びを。1年以上は延長で対応。

各社の保険を見てみると、ネットで加入できる留学保険は3か月までなのが一般的のようです。
AIG保険会社やJI傷害火災保険などの一部の保険会社はネットからでも1年間で申し込みできます。 留学期間が1年以上の場合は、とりあえず保険期間1年間で申し込んでおき、1年がたつころに保険契約を延長しましょう。

【ネットで1年間の保険が申し込みできる保険会社】
AIG保険会社(ネット申込みページ)
JI傷害火災保険(ネット申込みページ)

郵送加入や保険代理店窓口であれば、主要な保険会社なら1年間(あるいはそれ以上)の申し込みが出来るようです。
【郵送申し込みができる保険会社】
三井住友海上火災保険
損保ジャパン日本興亜

(6)歯科保障をつけたほうが良い?

海外で生活を始めると、意外と多くあるのが虫歯です。
日本とは食生活が変わることで歯への負担も大きくなるのでしょう(一説によればストレスで唾液の分泌が少なくなることで虫歯にもなりやすくなるとか)。

海外では虫歯の治療費用もとても高額です。
例えば虫歯が歯の神経まで達してしまったときの神経を取る治療は、日本だと健康保険適用で大体2000円~3000円(3割負担の場合)ですが、アメリカでは約10万円を超えることも珍しくありません。
海外では医療=ビジネスなのです。

そのため、歯について不安な人は歯科治療のついた海外留学保険に加入しておきましょう
(ただ、歯科保障をつけると当然その分だけ料金が上がってしまうので、歯に自信のある人は歯科保障をあえて付けず節約するという選択はアリです)。

歯科治療保障のついた保険会社を調査したので、以下にてまとめてみました。
【歯科治療保障のついた留学保険】
JI傷害火災保険(ネット申込みページ)
エース保険会社(郵送申込みページ)
三井住友火災海上保険(郵送申込みページ)

ただ保険に入っておけば絶対安心というわけではありませんよ。
どこの保険会社でも自己負担額が決められており、「治療費の50%は保険会社で払うけど、残りは自分で支払ってね」という設定になっている保険がほとんどです。
海外に行ったら日本にいるとき以上に口内ケアを行いましょう。

(7)[豆知識] クレジットカード付帯保険は使えるのか?

ご存知の方も多いと思いますが、クレジットカードにも無料の海外旅行保険がついていますね。
ただクレジットカード付帯の海外旅行保険は、一番重要な医療費用保障が乏しいので、あまりお勧めできません。

例えばクレカ付帯保険では医療費用保障は200万円程度のことが多いのですが、海外での医療費では200万円を超えることは十分ありえます。 あまりクレカ保険に頼りすぎると治療費が足らなくなる事態になりかません。

また、基本的にクレカ付帯保険の有効期間は3か月間です。 短期留学ならまだしも、3か月を超える留学の場合にはやはり保険会社からの海外留学保険には別途加入するようにしておきましょう。

(8)[豆知識] 留学保険のバラ掛け(フリープラン)はもう販売されていない。

必要そうな保障だけに絞って保険に加入して、少しでも保険費用を節約したいと考えたいところなのですが、バラ掛け加入できる保険会社はほとんど見なくなりました。 数年前にはまだあったのですが、残念ながら各社とも販売中止としているようです。

[過去の記事] 海外留学保険に安くバラ掛け加入することはできる? 保険会社に電話してみた。

唯一JI傷害火災保険が、死亡保障費用を外せるカスタマイズプランを販売していますが、それ以外の保障を外すことはできないようです。
(それでも死亡保障を外せば1~3万円は安くなるので、Web試算してみる価値は大いになります)
JI傷害火災保険(ネット申込みページ)


海外留学保険選びのまとめ

以上、留学保険選びのポイントと豆知識をまとめてみました。

安心できる留学・ワーホリのためには、お守りとなる保険は必須と私は考えてます。そう思うのは、留学中に突然の事故・病気にあい、志なかばで目標を諦めざるを得ない留学生たちを見てきたからかもしれません。
「せっかく海外まで来たのに・・・」と悩むのなら保険に入っておいたほうがいいな、と感じるようになりました。

この記事は2016年5月現在に書いているので、もしかしたら時間がたつと状況も変わってくるかもしれません(可能な限り更新していこうと思っていますが)。
保険会社のことを調べるのもなかなか大変でしたが、この記事がこれから出発を控えている人たちのお役に少しでもたてば幸いです。 長文を読んでいただき、ありがとうございました。


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